Various deliveries
各種分娩

Various deliveries
各種分娩

ママと赤ちゃんの相談室
(予約制)
Mom and baby counseling room

妊娠は出産というかけがえのない瞬間への準備期間です。妊娠中から出産までの不安や疑問を少しでも解決できるよう助産師へご相談ください。

実務経験5年以上の助産師がママのお悩みをお聞きし、心と身体のケアをさせていただきます。

臍帯血(さいたいけつ)に
ついて
About Cord Blood

臍帯血とは、へその緒(臍帯)や胎盤に含まれている血液のことです。 臍帯血の中には赤血球、白血球、血小板などを作り出す細胞がたくさん含まれています。 そのため、骨髄と同じように移植治療に役立てることが出来ます。 白血病などの重い血液の病気や遺伝病など、現在は骨髄移植により治療可能な病気の治療に用いられています。 当院は公的臍帯血バンクの採取施設として認定され、関東甲信越臍帯血バンクの 協力医療機関となっています。
ご賛同いただける方に提供をお願いしております。

各種分娩について
Various deliveries

自然分娩

自然分娩とは、自然に陣痛が始まり、陣痛が強まるにつれてお産が進み、医療介入なく分娩する方法をいいます。お産にかかる時間は個人差がありますが、平均で初産婦さんは14-16時間、経産婦さんは6-8時間くらいです。お産は狭い産道を通って赤ちゃんが出てくるため、お母さんと赤ちゃん双方の身体に無理がないように自然な進行を待ちます。

▼ 点 滴

分娩時の出血や緊急事態に備えて血管確保のために行います。

▼ 会陰切開

分娩時に、大きく裂傷が起こりそうな場合に行います。分娩後は、局所麻酔をして縫合します。また、痛みには鎮痛剤を使用します。

次の場合は、薬剤を使って誘発分娩・促進分娩を行います。

  • 先に破水をして(前期破水)、陣痛がなかなか始まらない場合
  • お産の途中で陣痛が弱くなった場合
  • 分娩予定日を大きく過ぎてもなかなか陣痛が始まらない場合
  • お母さんか赤ちゃんの状況により早くお産した方がよい場合

いずれの場合もスタッフからお母さんとご家族に説明をさせていただき、同意を得て行います

帝王切開

帝王切開とは、お母さんか赤ちゃんに何らかの問題が生じ、通常のお産が難しい場合、赤ちゃんの健康状態を最優先し、おなかと子宮を切開して直接赤ちゃんを取り出す手術での分娩です。傷跡が残りにくい切開方法と鎮痛効果の高い麻酔方法を採用し、術後の痛みや負担の軽減をはかります。また、近年では技術の進歩や安全性の向上などから、帝王切開での分娩も増加傾向にあり、現在日本では、妊婦さんの約5人に1人が帝王切開により出産しています。赤ちゃんの安全を重視するようになったことや医療技術の進歩により安全な手術が可能になったことがあげられます。

予定帝王切開

出産前から自然分娩が難しいと判断され、あらかじめ帝王切開で出産することが決まっている場合に行われます。

主なケース
骨盤位(逆子)、多胎妊娠(双子)、児頭骨盤不均衡(児頭に比べて骨盤が狭い)、前置胎盤、前回帝王切開、子宮の手術既往がある場合等

緊急帝王切開

お母さんあるいは赤ちゃんの身体に何らかの問題が起き、急いで赤ちゃんを取り出す必要がある場合に行われます。自然分娩の途中や出産直前に手術が決まり、お母さんやご家族の同意を得て、迅速に行われます。

主なケース
胎児機能不全(赤ちゃんの元気がなくなり、弱ってくる状態)、常位胎盤早期剥離、妊娠高血圧症候群、児頭骨盤不均衡、回旋異常(赤ちゃんの回る方向が逆になっている状態)、遷延分娩(お産が長引きすぎる)等、自然分娩が難しい場合

○ 分娩費用と入院期間

  分娩費用 入院期間
経膣分娩 58万円〜 5日間〜
帝王切開 63万円〜 9日間

○別途、室料差額、検査代、文書料、時間外・休日料金が加算されます。
○上記の費用は産科医療補償制度の加入料金を含めた金額となっております。
○分娩費用は保険対象外ですが、帝王切開は一部保険適用となります。
○入院日数・出産時の状況により費用は変動いたします。

無痛分娩とは

無痛分娩とは、麻酔を使って、出産時の痛みを緩和しお産する方法です。 痛みを抑えることでリラックスしてお産に臨むことができ、体力を温存できるというメリットがあります。

当院の無痛分娩の特徴

24時間無痛分娩に対応しております。

麻酔専門医が中心となり、チームで麻酔管理を行っています。

麻酔の方法は主に硬膜外麻酔 です。

計画無痛分娩オンデマンド無痛分娩の両方に対応しております。

※硬膜外麻酔とは

脊柱の中の硬膜外腔というスペースに細い管を挿入し、そこから麻酔薬を注入する方法です。麻酔の効果を確認しながら麻酔薬を調整し、出産を進めます。

○当院の無痛分娩のスタイル

計画無痛分娩

出産日をあらかじめ決めて入院し、誘発分娩を行い陣痛が始まったタイミングで麻酔を始める方法。

オンデマンド無痛分娩

自然に陣痛が起こるのを待って、陣痛が始まったら入院し、麻酔を始める方法。

緊急無痛分娩

無痛分娩をご希望されていなかった方が、ご出産時に急遽無痛分娩を希望された場合に無痛分娩を行う方法。

※計画無痛分娩の予定の方が、入院予約日よりも早く陣痛が始まった場合、ご希望に応じてオンデマンド無痛分娩にて対応することも可能です。

○当院の無痛分娩の実績
(2024年度 2024.1.1〜2024.12.31)

全分娩
取扱数
普通
分娩件数
無痛
分娩件数
帝王切開
分娩件数
832件 427件
(51.3%)
241件
(29.0%)
164件
(19.7%)

※日本全体の無痛分娩率は2024年時点で13.7%です。

○無痛分娩のメリットとデメリット

メリット


  • 出産時の痛みが緩和される
  • 痛みのストレスから解放される
  • リラックスして出産に臨むことができる
  • 育児に向けて体力を温存できる
  • 緊急帝王切開にも速やかに対応できる

デメリット


  • 出産が長引く傾向がある
  • 麻酔による副作用・合併症のリスクがある
  • 吸引・鉗子分娩率がやや高くなる
  • 費用がかかる

○麻酔による副作用・合併症

比較的多い副作用・合併症


  • 血圧低下
  • 発熱
  • 尿が出にくくなる
  • 脱力感
  • 下肢のしびれ
  • 皮膚のかゆみ
  • 胎児一過性徐脈

まれな副作用・合併症


  • 頭痛
  • アナフィラキシーショック
  • 硬膜外血腫(感染・神経損傷)
  • 麻酔薬の血管内誤注入による痙攣
  • 麻酔薬のクモ膜下誤注入による広範囲な麻酔の侵襲

○費用

計画無痛分娩

無痛管理料
100,000

オンデマンド無痛分娩

無痛管理料
100,000

オンデマンド
管理料
30,000

緊急無痛分娩

無痛管理料
100,000

緊急管理料
50,000

※薬剤料・医療材料費・処置料は
別途(2万円程度)かかります。

○無痛分娩受付からご入院までの流れ

計画無痛分娩

受付受付

出産予定日決定後、計画無痛分娩の希望をお伝えください。その際に日程調整をさせていただきます。以下の方はお受けできません。

  • 非妊娠時のBMIが30以上の方
  • 異常分娩の既往がある方
  • 血液疾患(出血傾向)の方
  • 脊髄神経疾患の方
  • 感染症の方
  • 局所麻酔薬にアレルギーがある方 等

32週まで

なるべくお早めにご相談ください

34週目34週まで麻酔科外来受診

予約日の前日に入院予約日の前日に入院

分娩開始

分娩誘発を行い
分娩進行の状況で無痛分娩開始

ご出産

ご出産

オンデマンド無痛分娩

受付受付

出産予定日決定後、オンデマンド無痛分娩の希望をお伝えください。その際に日程調整をさせていただきます。以下の方はお受けできません。

  • 非妊娠時のBMIが30以上の方
  • 異常分娩の既往がある方
  • 血液疾患(出血傾向)の方
  • 脊髄神経疾患の方
  • 感染症の方
  • 局所麻酔薬にアレルギーがある方 等

32週まで

なるべくお早めにご相談ください

34週目34週まで麻酔科外来受診

入院陣痛・破水で入院

分娩開始分娩進行の状況で無痛分娩開始

ご出産

ご出産

○麻酔中の過ごし方

● 麻酔薬を投与中は禁食とし、水分のみの摂取とさせていただきます。

● 出産の進み方や痛みの感じ方は個人差が大きいので、出産の進行具合や麻酔薬の効果を見極めながら、麻酔薬を調整します。

● 無痛分娩管理中は副作用や合併症がないか、母体と赤ちゃんの安全が保たれているかを確認する為に、心電図モニターや分娩監視装置などのモニター類を装着させていただきます。

● 尿が出にくい場合がありますので、定期的に導尿を行います。

○注意点

● 計画無痛分娩で分娩誘発を行う前に、子宮頸管の熟化を確認します。子宮頸管の熟化が不良の場合は誘発分娩の日程を変更する場合があります。

● 分娩誘発は最長2日間とし、出産に至らなければ分娩誘発(計画無痛分娩)を中止します。

● 37週未満の早産の時期に陣痛が始まった場合は、無痛分娩での出産はできません。

● 麻酔科医師、産婦人科医師の判断により、無痛分娩の予定を中止する場合があります。

● 母体と赤ちゃんの安全を優先するため、分娩誘発や無痛分娩を中止したり、緊急帝王切開に切り替える場合があります。